戸別訪問の禁止

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戸別訪問の禁止(最判昭和56・7・21)

:要約記載なし、百選Ⅱ(第5版)173事件p.360、百選Ⅱ(第6版)163事件p.348

 

被告人は、立川市議会議員選挙に立候補することを決意し、選挙人の自宅ほか11戸を戸別に訪問し、自己に投票することを依頼したとして、公職選挙法違反として起訴された事件。

 

争点 戸別訪問の禁止は、憲法21条等に違反するか

結論 違反しない

 

※ 本判決は、事前運動の禁止(最大判昭和44・4・23)を引用して、原告の主張を一蹴しています。本判決が百選に掲載されているのは、伊藤正己裁判官の補足意見があるからです。

 

※ この補足意見において、伊藤裁判官は、大要、通常の言論空間と選挙における言論空間は質が異なり、選挙における言論空間におけるルール設定は、調整問題(=例えば、車は右側通行か、左側通行かに正答はないが、どちらかに調整してルールとして設定する必要はあるという問題状況)であり、合理的でありさえすれば良く、通常の表現規制の問題と捉えるべきではない、という趣旨の判示をしています。