在宅投票制度廃止事件(第1審)

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在宅投票制度廃止事件(第1審)(札幌地裁小樽支判昭和49・12・9)

:要約記載なし、百選Ⅱ(第5版)159事件p.332、百選(第6版)掲載なし

 

原告は、脊髄前角炎・圧迫性脊髄炎症であり、下半身の硬直により、車椅子に乗ることすらできない状態になり、投票所へ行くことは不可能となっていた。当時の公職選挙法においては、(過去認められていた)在宅投票が廃止されていたため、原告は、立法不作為等を理由に国家賠償を請求した事件。

 

争点 参政権の実質的な剥奪は、いかなる場合に許容されうるか

結論 国がより制限的でない他の選びうる手段の不存在を立証した場合

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「選挙権は、まさに、憲法の基本原理である国民主権の表現として、国民の最も重要な基本的権利に属する」

「投票の機会が奪われる結果となることは、これをやむを得ないとする合理的理由の存在しない限り許されない

 

・・・このような立場から、在宅投票制度の廃止が合理性があると評価されるのは、「弊害除去という同じ立法目的を達成できるより制限的でない他の選びうる手段が存せずもしくはこれを利用できない場合に限られ、(国が)主張・立証しない限り、右制度を廃止した法律改正は、違憲の措置となることを免れない」としている。