総評サラリーマン税金訴訟事件

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総評サラリーマン税金訴訟事件(最判平成1・2・7)

:要約p.302、百選Ⅱ(第5版)144事件p.302、百選Ⅱ(第6版)138事件p.296

 

原告らは、幼児1人を抱えた共働き夫婦であるところ、国による源泉徴収手続を利用した原告らへの所得税課税は、憲法14条1項、憲法25条に違反するものであるとして、国に対して不当利得返還請求訴訟を提起した事件。

 

争点 給与所得に関する課税規定は憲法25条に違反するか

結論 違反しない

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「憲法25条にいう『健康で文化的な最低限度の生活』なるものは、きわめて抽象的・相対的な概念であって、その具体的内容は、その時々における文化の発達の程度、経済的・社会的条件、一般的な国民生活の状況等との相関関係において判断決定されるべきであるとともに、右規定を現実の立法として具体化するに当たっては、国の財政事情を無視することができず、また、多方面にわたる複雑多様な、しかも高度の専門技術的な考察とそれに基づいた政策的判断を必要とする」

 

「したがって、憲法25条の規定の趣旨にこたえて具体的にどのような立法措置を講ずるかの選択決定は、立法府の広い裁量にゆだねられており、それが著しく合理性を欠き明らかに裁量の逸脱・濫用と見ざるをえないような場合を除き、裁判所が審査判断するのに適しない事柄である」