サラリーマン税金訴訟事件

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サラリーマン税金訴訟事件(最大判昭和60・3・27)

:要約p.303、百選Ⅰ(第5版)34事件p.70、百選Ⅰ(第6版)32事件p.68

 

私立大学教授である原告は、雑所得があるのに確定申告をなさなかったところ、税務署長は、雑所得を加算した決定処分と無申告加算税の不可決定処分を行った。これに対し、原告が不服申立てを経て、処分取消を求めて出訴した事件。

 

争点 給与所得者に対する課税規定は法の下の平等に違反するか

結論 違反しない

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「租税は、今日では、国家の財政需要を充足するという本来の機能に加え、所得の再分配資源の適正配分、景気の調整等の諸機能をも有しており、国民の租税負担を定めるについて、財政・経済・社会政策等の国政全般からの総合的な政策判断を必要とするばかりでなく、課税要件等を定めるについて、極めて専門技術的な判断を必要とすることも明らかである。したがって、租税法の定立については、国家財政、社会経済、国民所得、国民生活等の実態についての正確な資料を基礎とする立法府の政策的、技術的な判断にゆだねるほかはなく、裁判所は、基本的にはその裁量的判断を尊重せざるを得ない

 

「そうであるとすれば、租税法の分野における所得の性質の違い等を理由とする取扱いの区別は、その立法目的が正当なものであり、かつ、当該立法において具体的に採用された区別の態様が右目的との関連で著しく不合理であることが明らかでない限り、その合理性を否定することができず、これを憲法14条1項の規定に違反するものということはできない」