アジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求事件

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アジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求事件(最判平成16・11・29)

:要約p.179、百選Ⅰ(第5版)9事件p.20、百選Ⅰ(第6版)8事件p.18

 

第二次世界大戦の際、旧日本軍の軍人又は軍属であった者及びその遺族並びに軍隊慰安婦であった韓国人らが、国の行為により耐え難い苦痛を被ったとして、国家賠償請求、損失補償請求等を求めて提訴した事件。

 

争点 戦後補償は、どこまで及ぶか

結論 そもそも及ばない

 

※ 戦時第三者所有物没収事件とほぼ同様、憲法29条3項の損失補償請求につき、「軍人軍属関係の原告らが被った損失は、第二次世界大戦及びその敗戦によって生じた戦争犠牲ないし戦争損害に属するものであって、これに対する補償は、憲法の全く予想しないところというべき」として、補償の余地を完全に否定しています。

※ また、本件高裁判決が国家無答責の法理を明確に否定していたのに対し、最高裁判決ではその点に触れられておらず、未だ国家無答責の法理についての判例の確立した立場は存在しません。