郵便法違憲判決

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郵便法違憲判決(最大判平成14・9・11)

:要約p.177、百選Ⅱ(第5版)139事件p.292、百選Ⅱ(第6版)133事件p.286、野坂第1章p.1、伊藤65事件p.447

 

原告は、勝訴判決に基き、債権差押命令を申立て、裁判所は同命令を行ったが、郵便業務従事者が郵便局内に設置された私書箱に投函したため、送達が1日遅延し、差押えを察知した債務者が差押債権を回収したので、債権差押えの目的を達することができなかった。そのため、原告は、国に対し国家賠償請求をした事件。

 

争点 憲法17条は、国家賠償制度について法律に対する白紙委任を認めているものであるか

結論 白紙委任を認めているものではない

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「憲法17条は、・・・その保障する国又は公共団体に対し損害賠償を求める権利については、法律による具体化を予定している。これは、公務員の行為が権力的な作用に属するものから非権力的な作用に属するものにまで及び、公務員の行為の国民へのかかわり方には種々多様なものがあり得ることから、国又は公共団体が公務員の行為による不法行為責任を負うことを原則とした上、公務員のどのような行為によりいかなる要件で損害賠償責任を負うかを立法府の政策判断にゆだねたものであって、立法府に無制限の裁量権を付与するといった法律に対する白紙委任を認めているものではない

 

※ このように述べた上で、憲法17条に適合するかどうかは、「当該規定の目的の正当性並びにその目的達成の手段として免責又は責任制限を認めることの合理性及び必要性を総合的に考慮して判断すべき」としています。