戦時第三者所有物没収事件

Pocket

 

戦時第三者所有物没収事件(最大判昭和43・11・27)

:要約p.172、百選Ⅰ(第5版)115事件p.232、百選(第6版)掲載なし

 

原告は、1943年11月まで日本語学校教師としてカナダに居住していたが、カナダ政府により敵産管理措置を受け、約440万円を没収された。その後、サンフランシスコ平和条約により、連合国に日本国民の在外財産の処分権が認められる事となり、返還請求が不能となった。そこで、原告は国に対し、損失補償を請求し、提訴した事件。

 

争点 平和条約締結による在外財産の請求権放棄は、損失補償を要するか

結論 要しない

 

※ 戦争被害は、国民全員が多かれ少なかれ犠牲を余儀なくされており、在外資産没収も「一種の戦争被害として、これに対する補償は、憲法の全く予想しないところというべき」とされています。