学生無年金障害者訴訟

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学生無年金障害者訴訟(最判平成19・9・28)

:要約記載なし、百選(第5版)掲載なし、百選Ⅱ(第6版)139事件p.298

 

原告は、大学在学中に障害を負った者であるが、国民年金に任意加入していなかったため、障害基礎年金の支給を受けられなかった。そこで、原告は、社会保険庁長官に対して年金不支給処分取消しを、国に対して国家賠償を求めて出訴した事件。

 

争点 学生無年金障害者に対する立法措置を講じなかったことは、立法不作為として国家賠償法上の違法はあるか

結論 国家賠償法上、立法不作為の違法は存在しない。

 

※ 前に取り扱った学生無年金障害者訴訟(控訴審)の上告審判決です。堀木訴訟の構造と同様、憲法25条の具体化立法は、立法府の大きな裁量に委ねられている→著しく合理性を欠き明らかに裁量の逸脱・濫用と見ざるをえない場合か否か、という枠組みとなっています。少しだけ異なるのは、本件では憲法14条論も併せて問題となっていることから、「同条(=憲法25条)の趣旨にこたえて制定された法令において受給権者の範囲、支給要件等につき何ら合理的理由のない不当な差別的取扱いをするときは別に憲法14条違反の問題を生じ得る」とされている点です。