箕面忠魂碑・慰霊祭訴訟

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箕面忠魂碑・慰霊祭訴訟(最判平成5・2・16)

:要約記載なし、百選Ⅰ(第5版)52事件p.106、百選Ⅰ(第6版)51事件p.108、伊藤26事件p.187

 

移転の必要が生じた市遺族会が維持管理する忠魂碑を、市が移転用地を取得して移設するとともに、その敷地を遺族会に無償貸与したこと、及び、遺族会が同忠魂碑前で行った慰霊祭に、公務員である教育長が参列して、公費等を用いて準備を手伝った事などに対し、市の被った損害の賠償などを求め、箕面市の住民が住民訴訟を提起した事件。

 

争点 憲法20条1項後段にいう「宗教団体」、憲法89条にいう「宗教上の組織若しくは団体」とは、いかなる団体を指すか

結論 宗教的活動を行う事を本来の目的とする組織・団体

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「憲法20条1項後段にいう『宗教団体』、憲法89条にいう『宗教上の組織若しくは団体』とは、宗教と何らかのかかわり合いのある行為を行っている組織ないし団体のすべてを意味するものではなく・・・特定の宗教の信仰、礼拝、又は普及等の宗教的活動を行うことを本来の目的とする組織ないし団体を指す」

 

※ 本判決は、忠魂碑の移転や敷地の無償貸与(=忠魂碑訴訟部分)について、津地鎮祭判決が示した目的効果基準を踏襲し、目的は「専ら世俗的なもの」であり、「宗教的活動には当たらない」と結論づけています。そして、遺族会が、憲法20条1項後段にいう『宗教団体』、憲法89条にいう『宗教上の組織若しくは団体』に当たるか否かを判断するに際し、上記のような定義を示し、遺族会はこれらに当たらないと判断しています。