自衛官合祀事件

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自衛官合祀事件(最大判昭和63・6・1)

:要約p.136、百選Ⅰ(第5版)48事件p.98、百選Ⅰ(第6版)47事件p.100、伊藤25事件p.177

 

キリスト教徒である原告は、夫の自衛官を公務中交通事故で亡くした。その後、夫を含めた27名の殉職自衛官が山口県護国神社に合祀されたため、原告は、山口県隊友会、自衛隊山口地方連絡部を相手取って、損害賠償及び合祀申請の取消しを求め出訴した事件。

 

争点 静謐な宗教的環境の下で信仰生活を送るべき利益は、法的利益として認められるか

結論 直ちに法的利益として認めることはできない

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「(地連職員による合祀申請は、)宗教的意識も希薄であった・・・のみならず、その行為の態様からして、国又はその機関として特定の宗教への関心を呼び起こし、あるいはこれを援助、助長、促進し、又は他の宗教に圧迫、干渉を加えるような効果をもつものと一般人から評価される行為とは認め難い」

 

「信教の自由の保障は、何人も自己の信仰と相容れない信仰をもつ者の信仰に基づく行為に対して、それが強制や不利益の付与を伴うことにより自己の信教の自由を妨害するものでない限り寛容であることを要請している。・・・原審が宗教上の人格権であるとする静謐な宗教的環境の下で信仰生活を送るべき利益なるものは、これを直ちに法的利益として認めることができない性質のものである」