尊属殺重罰規定違憲判決

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尊属殺重罰規定違憲判決(最大判昭和48・4・4)

:要約p.60、百選Ⅰ(第5版)30事件p.62、百選Ⅰ(第6版)28事件p.60 、野坂第6章p.85、伊藤14事件p.107

 

14歳の時から実父に姦淫され、以後10余年間夫婦同様の関係を強いられ5人もの子を産んだ被告人が、実父による脅迫虐待に耐えかね、思い余って実父を絞殺し、自首した。かかる被告人が、尊属殺人罪として起訴された事件。

 

争点 尊属殺重罰規定は、立法目的は合理的か、また、立法目的達成の手段は著しく合理性を欠くか

結論 立法目的は合理的だが、達成手段が著しく合理性を欠く

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「憲法14条1項は、国民に対し法の下の平等を保障した規定であって、同項後段列挙の事項は、例示的なものであること、およびこの平等の要請は、事柄の性質に即応した合理的な根拠に基づくものでないかぎり、差別的な取扱いをすることを禁止する趣旨と解すべき」

 

・・・こう述べて、従来の平等審査に関する判例の枠組みを踏襲しています。

本判決の構造は、区別の合理性について、❶立法目的及び❷立法目的達成手段の合理性を問う形で審査し、❶立法目的は「ただちに合理的な根拠を欠くものと断ずることはでき」ないが、❷立法目的達成の手段が、刑罰加重の程度が極端であるがゆえに「著しく不合理」であると判断するものとなっています。