住基ネットの合憲性

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住基ネットの合憲性(最判平成20・3・6)

:要約記載なし、百選(第5版)掲載なし、百選Ⅰ(第6版)21事件p.46

 

大阪府内の8市の住民である原告らは、住基ネットにより、自己情報コントロール権等が侵害され、精神的損害を被ったとして、各々の市に対し、損害賠償を求めて出訴した事件。なお、控訴審において住民票コードの削除請求(住基ネットからの離脱)等を追加した。大阪住基ネット離脱請求事件の上告審判決である。

 

 

争点 住基ネットからの離脱は認められるか

結論 認められない

 

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「憲法13条は、国民の私生活上の自由が公権力の行使に対しても保護されるべきことを規定しているものであり、個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、個人に関する情報をみだりに第三者に開示又は公表されない自由を有する

 

・・・と、判示し、先例として京都府学連事件を挙げている。

 

※ 住基ネットの合憲性については、ほぼ名古屋住基ネット離脱請求事件の名古屋高裁判決と同じ理屈を採り、合憲としています。つまり、住基ネットが取り扱っている本人確認情報(=氏名、生年月日、性別、住所、住民票コード)は、さほど秘匿性の高い情報ではなく、住基ネット導入以前から各市町村が管理してきたものであるし、住基ネットは住民サービスの向上や行政事務の効率化という正当な行政目的の範囲内で運用されており、みだりに第三者に開示又は公表している訳ではなく、当該個人が同意していないとしても、憲法13条違反は認められない、という理屈です。