弁護士調査報告書事件

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弁護士調査報告書事件(東京高判平成12・10・25)

:要約p.30 、百選(第5版)掲載なし、百選(第6版)掲載なし

 

刑事被疑者の弁護人であった原告は、警察官が被疑事件に関して、原告の政党所属関係等についての記載を含む捜査報告書を作成した事により、刑事確定訴訟記録の一部として一般人の知り得る状態に置かれた。これは、プライバシー権等の侵害となる不法行為であるとして、国、東京都、北海道を相手どって、国家賠償訴訟を提起した事件。

 

 

争点 弁護士の背景調査結果を報告書に記載し、証拠資料として裁判所に提出することはプライバシー侵害か

結論 報告書への記載は適法だが、裁判所への提出は違法

 

 

※ 本判決は、政党所属関係等も「本来的に原告の私事に属する事項」であり、プライバシーに属すると考えた上で、捜査機関が報告書に記載することは違法なプライバシー侵害ではないが、調査結果を略式命令の証拠資料として裁判所に提出することは、後にこれが一般に閲覧されるものとなる点で違法なプライバシー侵害となる、と判断しました。