「三ない原則」退学勧告事件

Pocket

 

「三ない原則」退学勧告事件(最判平成3・9・3)

:要約p.39 、百選Ⅰ(第5版)26事件p.54、百選Ⅰ(第6版)25事件p.54

 

私立高校は、バイクの免許を取らない、乗らない、買わないという三ない原則を定めていたところ、生徒である原告は、バイクを所有していた事が発覚した等の理由から自主退学を勧告され、退学した。その後、私立高校を相手取って、損害賠償を求め出訴した事件。

 

 

争点 私立高校による生徒のバイクに乗る自由への制約は、憲法13条に違反するか

結論 私人間であり、直接憲法違反を議論する余地はない

 

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「憲法上のいわゆる自由権的基本権の保障規定は、国又は公共団体の統治行動に対して個人の基本的な自由と平等を保障することを目的とした規定であって、専ら国又は公共団体と個人との関係を規律するものであり、私人相互間の関係について当然に適用ないし類推適用されるものでない

「したがって、その趣旨に徴すれば・・・本件自主退学勧告について、それが直接憲法の右基本権保障規定に違反するかどうかを論ずる余地はない

 

・・・として、三菱樹脂事件判決(最大判48・12・12)を引用し、人権制約の問題として捉えることを否定しています。そのため、バイクを乗る自由が、憲法13条の保障範囲にあるのか、という問題に、判例は答えていません。