被拘禁者の喫煙の禁止

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被拘禁者の喫煙の禁止(最大判昭和45・9・16)

:要約記載なし、百選Ⅰ(第5版)17事件p.36、百選Ⅰ(第6版)15事件p.34

 

公職選挙法違反の容疑で逮捕された原告は、未決拘留中、幾度か看守に喫煙を希望したが、釈放時まで喫煙を許されなかったことから、喫煙を禁止する旧監獄法施行規則96条は、違憲無効であることを根拠に、国家賠償を求める訴えを提起した事件。

 

争点 喫煙を禁止する規定は、憲法13条に違反するか

結論 違反しない

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「未決拘留は、刑事訴訟法に基づき、逃走または罪証隠滅の防止を目的として、被疑者または被告人の居住を監獄内に限定するものであるところ、監獄内においては、多数の被拘禁者を収容し、これを集団として管理するにあたり、その秩序を維持し、正常な状態を保持するよう配慮する必要がある。このためには、被拘禁者の身体の自由を拘束するだけでなく、右の目的に照らし、必要な限度において、被拘禁者のその他の自由に対し、合理的制限を加えることもやむをえない

 

・・・と在監関係の人権制限について言及しています。

 

※ 憲法13条との関係では、「喫煙の自由は、憲法13条の保障する基本的人権の一に含まれるとしても、あらゆる時、所において保障されなければならないものではない」と述べていまして、これは喫煙の自由が「仮に」基本的人権の一つに含まれるとしても、という意味であり、判例が喫煙の自由を憲法13条の保障の枠内と明言した訳ではない、と一般的には理解されています。