京都府学連事件

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京都府学連事件(最大判昭和44・12・24)

:要約p.26 、百選Ⅰ(第5版)20事件p.42、百選Ⅰ(第6版)18事件p.40、伊藤10事件p.81

 

被告人は、京都府学生自治会連合主催のデモ行進の先頭に立っていたところ、デモの許可条件違反の採証のために警察官が写真撮影をしたのに対し憤慨し、警察官に全治1週間の傷害を加えたとして、傷害、公務執行妨害罪で起訴された事件。

 

争点 みだりに容ぼう・姿態を撮影されない自由は、憲法13条によって保障されているか

結論 保障されている

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「憲法13条は、・・・国民の私生活上の自由が、警察権等の国家権力の行使に対しても保護されるべきことを規定しているものということができる。そして、個人の私生活上の自由の一つとして、何人も、その承諾なしに、みだりにその容ぼう・姿態を撮影されない自由を有するものというべきである。これを肖像権と称するかどうかは別として、少なくとも、警察官が、正当な理由もないのに、個人の容ぼう等を撮影することは、憲法13条の趣旨に反し、許されない」

 

「しかしながら、個人の有する右自由も、国家権力の行使から無制限に保護されるわけでなく、公共の福祉のため必要のある場合には相当の制限を受けることは同条の規定に照らして明らかである」

 

「そこで、その許容される限度について考察すると、・・・現に犯罪が行なわれもしくは行なわれたのち間がないと認められる場合であって、しかも証拠保全の必要性および緊急性があり、かつその撮影が一般的に許容される限度をこえない相当な方法をもって行なわれるとき・・・に行なわれる警察官による写真撮影は、その対象の中に、犯人の容ぼう等のほか、犯人の身辺または被写体とされた物件の近くにいたためこれを除外できない状況にある第三者である個人の容ぼう等を含むことになっても、憲法13条、35条に違反しない」