名古屋南部大気汚染公害訴訟

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名古屋南部大気汚染公害訴訟(名古屋地判平成12・11・27)

:要約p.204、百選(第5版)掲載なし、百選(第6版)掲載なし

 

名古屋市南部の工業地帯の住民である原告は、硫黄酸化物等を原因とする大気汚染により種々の呼吸器疾患に悩まされてきたところ、汚染の固定発生源である工場等を有する企業10社及び国を相手取り、一定程度の汚染物質を排出してはならないとする抽象的差止及び損害賠償を求めて訴訟を提起した事件。

 

争点 人格権を根拠とする抽象的差止請求は認められるか

結論 認められる

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「人間の生命や健康等の人格的利益(人格権)は排他的な権利として保障されているのであり、また、その権利の性質からすると、右権利に対する侵害が将来も継続するものと予測されるとき等には、侵害者に対し侵害行為の差止めを命ずることによって被侵害者の権利の保全を図ることが認められる」

 

※ 本判決は、人格権に基づく差止請求を認容しましたが、地裁判決であり、確定した判例の立場とはいえません。また、環境権に基づく差止請求は排斥されています。