大阪空港公害訴訟

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大阪空港公害訴訟(最大判昭和56・12・16)

:要約p.202、百選Ⅰ(第5版)28事件p.58、百選Ⅰ(第6版)27事件p.58 、小山22事件p.170

 

大阪空港の周辺住民である原告が、航空機の騒音・振動・排気ガス等により、身体的・精神的被害及び生活環境破壊等の被害を被ったとして、空港の設置管理者である国に対して、夜間の発着差止め・過去および将来の損害賠償を求めて訴訟を提起した事件。

 

争点 空港管理行為は、それ自体としては公権力性を有しないが、その差止めを民事訴訟で争ってよいか

結論 争ってはならない

 

※ 空港管理権は、営造物管理権の一つという側面からすれば、非権力的権能であり、民事訴訟によって差止めが争われるべきですが、航空行政権に基づく規制と「不即不離、不可分一体的に行使実現されている」という側面からすれば、公権力性を有するため、行政訴訟で争うべきことになります。そして、本判決は、後者を重視し、民事訴訟による差止め請求を却下しました。

※ また、下級審段階においては、差止請求の根拠として人格権を明記していたのに対し、本判決は、上記のような判断をして実体判断をしていない事から、最高裁レベルで人格権に基づく差止めが肯定された訳ではありません。