長沼ナイキ基地訴訟(控訴審)

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長沼ナイキ基地訴訟(控訴審)(札幌高判昭和51・8・5)

:要約p.21、百選Ⅱ(第5版)182事件p.378、百選(第6版)掲載なし、伊藤83事件p.590

 

農林大臣は、北海道にある長沼町に航空自衛隊のナイキ基地を建設する為、国有保安林の指定を解除した。これに対し、地域住民が自衛隊基地建設は「公益上の理由」にはあたらず、保安林指定の解除処分の取消しを求めた事件。

 

争点 自衛隊は9条2項の「戦力」に該当するか

結論 統治行為であり判断できない

 

【覚えるべきフレーズ】

 

「高度の政治性を有する国家行為については、統治行為として第一次的には本来その選択行使を信託されている立法部門ないし行政部門の判断に従い終局的には主権者である国民自らの政治的批判に委ねらるべく、この種の行為については、たとえ司法部門の本来的職責である法的判断が可能なものであり、かつそれが前提問題であっても、司法審査権の範囲外にある

立法、行政機関の行為が一見極めて明白に違憲、違法の場合には、右属性を問わず、裁判所の司法審査権が排除されているものではない」

 

・・・統治行為論の理由づけと基準です。砂川事件判決からの流れを汲み、例外として「一見極めて明白に違憲」であれば司法審査権が及ぶ、とされている点が統治行為論の特色です。