財政関係の定義集

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【財政】

 

財政国会中心主義(83条) 国民の代表である国会が中心となって、財政処理に当たるという基本原則 読本(初版)328頁
★★★ 租税法律主義(84条) 租税は国民に対して、直接負担を求めるものであるから、必ず国民の同意を得なければならないという原則に基づくもので、租税の新設および税制の変更は、法律の形式によって、国会の議決を必要とする建前をいう 芦部(第6版)361頁
☆☆ 租税法律主義の趣旨(判例) 国民に対して義務を課し又は権利を制限するには法律の根拠を要するという法原則を租税について厳格化した形で明文化したものである(旭川市国民健康保険条例事件判決) 読本(初版)329頁
★★★ 固有の意味での「租税」(判例) 国または地方公共団体が、特別の役務に対する反対給付としてではなく、その経費に当てるための財力取得の目的で、その課税権に基づいて、一般国民に対して一方的強制的に賦課し徴収する金銭給付をいう。 芦部(第6版)361頁、読本(初版)329頁
予算 一会計年度における国の財政行為の準則 芦部(第6版)362頁
予算の法的性格(予算法形式説、多数説) 予算の法的拘束力は肯定すべきであるが、予算は一般国民を直接拘束するものではなく、また、予算の効力が一会計年度に限られている等、憲法上特別の規律がなされていることから、法律とは異なる独自の法形式である、と解する。 読本(初版)330頁
☆☆ 「公の支配」(89条・広義説) 89条後段の趣旨を公財産の濫費防止に求める立場から、国または地方公共団体の(業務・会計について報告を求める程度の)一定の監督が及んでいることをもって足りる、とする考え方 芦部(第6版)365頁、読本(初版)331頁
☆☆ 「公の支配」(89条・狭義説) 89条後段の趣旨を私的な事業の自主性を確保し、不当に公権力の支配が及ぶことを防止する事に求める立場から、その事業の予算を定め、その執行を監督し、さらにその人事に関与するなど、その事業の根本的方向に重大な影響を及ぼす権力を有することを要する、とする考え方 芦部(第6版)365頁、読本(初版)331頁
★★★ 「宗教上の組織若しくは団体」(89条) 特定の宗教の信仰、礼拝又は普及等の宗教的活動を行うことを本来の目的とする組織ないし団体(判例) 芦部(第6版)366頁

 

 

☆☆ 憲法84条の意義(判例) 憲法84条は、課税要件及び租税の賦課徴収の手続が法律で明確に定められるべきことを規定するものであり、国民に対して義務を課し又は権利を制約するには法律の根拠を要するという法原則を租税について厳格化した形で明文化したものである(旭川市国民健康保険条例事件判決)。 小山「作法(第3版)」61頁
予算の性質(予算法規範説) 予算に法的効力を認めるが、予算を法律とは別個の法形式とみる考え方。予算が成立したのに法律がないときには、国会に早急に権限法を制定する義務が生じ、法律が成立したのに、それに見合う予算がないときには、内閣に補正予算の作成義務などが生じることになる。 渋谷「論じ方(第2版)」34頁、35頁
予算の性質(予算法律説) 予算は「予算」という名称の法律である、とする考え方。予算と法律に不一致があれば、後法優位の原則など同位の法規範の効力問題を決する法の一般原則によって解決できる、とする。 渋谷「論じ方(第2版)」34頁、35頁
財政立憲主義 国の財政について国民代表機関たる議会が関与し、これに統制を加えなければならないという原則。歳出の内容が、憲法で定められた諸々の規範に従ってなされなければならない、それは国会も侵害してはならない、という含意がある点で財政民主主義とは概念的に異なる。この視点の具体的あらわれが憲法89条である。 渋谷「論じ方(第2版)」419頁